知財部員はクレーマー? January 09, 2007
知財部員はクレーマー? January 09, 2007
事業部が進めている商品企画がある。それを見た知財部員、関連する先行特許のリストを事業部に紹介したところ、嫌な顔をされた。事業化に支障のある特許だったからだ。知財部員はいつも邪魔な特許ばかりもってくる。事業部・開発部の苦労がわからんらしい。・・・
このように、知財部員が事業部にとって単に苦言を呈するだけの存在に見えることがあるようだ。
単に、事業化を阻害する先行特許を提示するだけでは、疎まれるのはやむを得ない。
プロ論3を読んでいると、多くの成功者が強調するのは、「お客様にどれだけ喜んでもらえるか」という点である。知財部員のお客様は、事業部であり、開発や企画部門である。その人たちにどれだけ喜んでもらえるかが、知財部門の使命ではないだろうか。
単に先行特許技術を提示するだけでは、確かにクレームをつけただけのようにしか見えない。その先行特許を回避するにはどうすればよいのか、一緒になって考える必要と価値は十分にある。回避技術の洗い出しにこれを先手で実践し、成功している人たちも好くなくはない。回避策、回避技術を一緒になって考えてあげる。回避できれば喜んでくれること間違いなしである。回避技術を一緒に考えてあげる。例え回避策が見あたらなくとも、一緒に苦労したことは忘れない。感謝の気持ちが芽生えないわけがない。
このあたりに、知財部員の基本的役割がありそうだ。先手で回避するのと後手で回避する場合とでは、労力もコストも大きく変動する。知財部員が事業部を喜ばせるにはどうしたらよいか、智恵を出しあませんか?